福井でドライブするなら国道305号線〜学生時代から走り続ける越前海岸〜

国道305号線の越前海岸沿いは、学生時代から何度も通い続けてきたドライブコースです。かつては一人で好きな音楽を聴きながら景色を楽しんだり、友人や交際相手と車内で語り合ったりしながら走る場所でした。

現在は妻や愛犬とともに同じ道を訪れ、カーブの先に広がる日本海や鉾島といった馴染みの風景を楽しんでいます。年齢とともに走り方や車内での過ごし方は変化しているが、いまの時間を大切にしながらドライブを楽しんでいます。

福井でドライブするならどこがいいかと聞かれたとき、僕が今でも真っ先に思い浮かべるのが国道305号線です。

特に好きなのは、越前海岸沿いを走る区間。福井でドライブするならどこがいいかと聞かれたとき、僕が今でも真っ先に思い浮かべるのが国道305号線です。

特に好きなのは、越前海岸沿いを走る区間。学生時代から、その時々の愛車で何度走ったのか分からないほど通ってきました。それでも今、ときどき無性に「また走りたい」と思うことがあります。

有名な観光地へ行くための道というより、僕にとって国道305号線は、走ることそのものが目的になる道です。

目次

国道305号線を知ったきっかけは、最初に付き合った彼女だった

僕が国道305号線を走るようになったきっかけは、一番最初に付き合った彼女でした。

その子が越前海岸沿いの道を教えてくれて、一緒に走ったのが始まりです。その彼女と別れてからも、305号線との縁は切れませんでした。

大学時代に一番仲の良かった親友も、この海岸沿いの道が好きでした。二人で車を走らせながら、それまでにあった出来事や、当時好きだった女性のこと、社会に出てからのことまで、いろいろな話をしました。

今思えば、どこかへ行くためというより、気の置けない誰かと話をするために車を走らせていたのかもしれません。

一人で走るなら、夏の昼間が好きだった

誰かと一緒に走る国道305号線も好きでしたが、一人で走るのも好きでした。

特に好きだったのが夏の昼間です。明るい海を横目に、好きな音楽を流しながら、気の向くまま走る。それだけで十分楽しかったのを覚えています。

逆に友人や彼女と一緒に走るときは、夕暮れから夜にかけてが多かった気がします。暗くなった車内って、不思議と本音を話しやすいんですよね。

昼間は景色を楽しむ道。夕暮れから夜は誰かと話す道。

僕の中では、同じ国道305号線でも時間帯によって少し違う場所でした。

当時のドライブには何枚ものMDを持ち込んでいた

車の中で流していた音楽は、今とそれほど変わりません。

X JAPAN、LUNA SEA、hide。

ただし、音楽の聴き方は今とはまるで違いました。当時はMDが全盛期で、僕も好きな曲を74分という1枚の上限いっぱいまで詰め込んで、何枚も車に持ち込んでいました。

今日はこのMD、次はこっち。

その日の気分で入れ替えながら走るのが普通でした。今ならスマートフォンひとつで膨大な曲をすぐ呼び出せますが、当時は限られた74分の中に何を入れるか考えるところからドライブが始まっていたように思います。

車の装備も今とは違いました。バックカメラはもちろんありませんし、カーナビも贅沢品という感覚がありました。

だからまず大事だったのは、CD/MDデッキが付いていること。好きな音楽を車の中で聴けることが、ドライブの満足感にかなり直結していました。

川尻のファミリーマートで飲み物を買う

国道305号線を走るとき、僕には学生時代から続いている流れがあります。

まずファミリーマート川尻店に寄って、好きな飲み物を買う。それを車の中で飲みながら海岸沿いを走り、鉾島へ向かいます。

学生時代によく買っていたのが、500mlの紙パックに入ったリプトンのアップルティー。当時の記憶では税込105円でした。

今考えるとずいぶん安いですよね。ガソリンもレギュラー1Lが100円を少し超える程度だった時期で、学生でも今よりずっと気軽にドライブへ出かけることができました。

何度走っても好きなのは、カーブの先に海が広がる瞬間

ファミリーマート川尻店から敦賀方面へクルマを走らせます。国道305号線には、学生時代から何度走っても好きな場所があります。

福井市糸崎町付近にある急カーブです。

岩壁に沿って曲がっていくため、その途中では海がほとんど見えません。ところがカーブを抜けた瞬間、それまで遮られていた視界が一気に開けて、目の前に広大な日本海が飛び込んできます。

何度見ても、僕はこの瞬間が一番好きです。

昔は、この曲がりくねった道をそれなりのスピードでスムーズに走るのがスマートで格好いいと思っていました。

今は少し違います。

妻やレオを乗せていると、速く走ることより、同乗している家族が快適に過ごせるように走ることを意識するようになりました。

同じ道を走っていても、歳を重ねれば走り方まで変わるものです。

鉾島に着いたら車を降りて登る

そして僕の国道305号線ドライブで外せない場所が鉾島です。

車を停めて、上まで登る。頂上に着くと、日本海の景色が一気に広がります。

何度来ても、「いつものところに来たな」と感じる場所でした。

学生時代には彼女と一緒に鉾島へ登り、海を眺めながら過ごしたこともあります。景色と開放的な雰囲気に気持ちを押されたように、キスしたこともありました。

今こうして書くと少し気恥ずかしいですが、あの景色の中にいれば、そんな気分になるのもそれほど不自然ではなかったと思います。

今度は妻とレオを乗せて、オデッセイで走ってきた

学生時代には彼女や親友と走っていた305号線ですが、歳を重ねるにつれて、一緒に走る相手も変わりました。

2年ほど前には、当時乗っていたエディックスに息子とレオを乗せて走っています。

そして2026年9月14日。現在の愛車、ホンダ・オデッセイ アブソルート(RB3)に妻とレオを乗せて、久しぶりに305号線を走ってきました。

この日は夜勤明け。しかも午後から翌日以降は雨の予報だったので、正直なところ少し無理をして出かけました。

それでも結果としては、この日に行っておいてよかったと思っています。ここで見送っていたら、「あのとき行っておけばよかった」と軽く後悔していたかもしれません。

ちなみに今回、車内で流れていたのは僕の好きなX JAPANでもLUNA SEAでもhideでもありません。

妻お気に入りの動画です。

しかもこの日、僕の好きな曲について「私は好きじゃない」と改めて言われました(笑)。

学生時代は自分で作ったMDを何枚も車に持ち込み、好きな音楽を流して走っていたのに、今では車内で流れるものまでずいぶん変わりました。

これも今の僕の305号線ドライブです。

妻は海より鉾島、レオは車を降りた途端にはしゃぎ出した

越前海岸の景色を見れば妻も喜ぶだろうと思っていた……というほど単純でもありません。

妻の実家周辺には清流や山があり、水晶浜海水浴場もあります。自然には昔から馴染みがあるので、越前海岸の景色を見ても僕ほど感動するわけではありません。

その代わり、妻が楽しそうだったのが鉾島でした。

レオと一緒に険しい階段を登っていくこと自体が楽しかったようです。

そしてレオはというと、オデッセイで走っている間はほとんど丸くなって寝ていました。

ところが鉾島に着いて車から降ろすと一変。島の頂上へ向かって登り始めると、かなりはしゃいでいました。

普段の散歩とは違う岩場や階段。漂ってくる潮の匂いや海からの風。

レオが実際に何を感じていたのかは分かりませんが、いつもの散歩とは違う楽しさがあったのかもしれません。

何度も登った鉾島で、初めて知ったことがあった

今回は妻とレオと一緒に、一番上まで登りました。

そこで改めて案内板を読んでみると、何度も訪れている場所なのに、僕自身よく知らなかったことがありました。

頂上にある小さな祠には、不動明王が安置されています。

駐車場の案内板によると、昔、地元の漁師が海から拾い上げ、お告げによって島に安置したところ、嵐を免れたり大漁になったりするなどの御利益が続いたと伝えられ、現在も信仰を集めているそうです。

「鉾島」という名前も、柱状節理の岩が海へ突き出すようにそそり立ち、鉾を立てたように並んでいることから付いたとされています。

今回は妻とレオと一緒に頂上の祠まで行き、不動明王にも参拝しました。

昔から知っている場所なのに、まだ知らないことがある。

何度も来た場所を、今の自分でもう一度知り直すのも悪くありません。

海を見ていたら、子どもの頃の記憶まで戻ってきた

今回のドライブでは、305号線を走り始めるよりさらに昔の記憶まで戻ってきました。

子どもの頃、地区の子供会で近所の家族とうちの家族が一緒になって、鷹巣海水浴場へ行っていた頃のことです。

不思議なことに、真っ先に思い出したのは海で何をして遊んだかではありません。

海の家で食べたイカの丸焼きが美味しかったことでした。

何十年も前のことなのに、あの記憶は妙にはっきり残っています。

イカを食べたときの味なのか、焼けた醤油の香りなのか、潮風の匂いなのか。それとも全部が一緒になって記憶に残っているのかは分かりません。

鷹巣海水浴場と鉾島に直接のつながりがあるわけではありません。

それでも海岸沿いを走って海を眺めていると、ずっと奥にしまわれていた記憶が、何かの拍子にふっと出てくることがあります。

昔を懐かしむだけのドライブではなかった

最初に付き合った彼女に教えてもらった305号線。

親友といろいろな話をしながら走った夜。

一人で好きな音楽を流して走った夏の昼間。

さらにその前には、家族や近所の人たちと行った海水浴があり、海の家で食べたイカの丸焼きの記憶まで残っていました。

今回305号線を走ってみて、昔を懐かしむだけではなく、自分の原点を少し掘り起こせたような気がします。

昔は曲がりくねった道をスマートに走ることを格好いいと思っていたのに、今では妻やレオが快適に乗っていられることを考えて運転している。

学生時代には自分の好きな曲を詰め込んだMDを持ち込んでいたのに、今では妻お気に入りの動画が流れている。

そして鉾島では、何度も訪れているのに知らなかった不動明王のことを知り、妻とレオと一緒に参拝しました。

変わっていないものもあれば、ずいぶん変わったものもあります。

あと何回、この景色を見られるだろう

若い頃は、またいつでも来られると思っていました。

でも今は、ときどき考えます。

あと何回来られるだろう。あと何回、この景色を見ることができるだろう。

別に暗い意味ではありません。

むしろ今回、夜勤明けで少しきつくても「今日行こう」と決めて実際に来たことで、逆のことを感じました。

行きたい場所へ行ける。好きな道を走れる。妻とレオと一緒に景色を見ることができる。

それなら、できるときにやればいい。

昔には昔の楽しい時間がありました。

そして今には、今の楽しい時間があります。

10代の頃、この道を走り始めた僕は、44歳になった自分が妻とレオを乗せてオデッセイで同じ海岸線を走っているなんて想像もしなかったでしょう。

だったら、この先にどんな楽しい時間が待っているのかも、今の僕にはまだ分かりません。

これから先にも、自分たちで作れる楽しい時間はまだある。

今回のドライブで、そんな当たり前のことを少し思い出せた気がします。

福井で一番走りたい道を一つ選べと言われたら、僕は今でも国道305号線を選びます。

そしてたぶんこれからも、ときどきこの道を走ることがあると思います。
その時は今日とはまた違うことを感じるでしょう。
この記事の続編を書けるよう健康にも気を配りたいと思います。

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