犬を家族として迎えようと考えていらっしゃる既婚の犬好きさんへ
「犬を飼いたいな」
そう思い始めたきっかけは何でしょうか。
SNSで見かけた可愛いワンちゃん、散歩中にすれ違う幸せそうな家族、あるいは日々の忙しさの中で「癒しが欲しい」と感じた瞬間かもしれません。
犬との暮らしは、確かに毎日を豊かにしてくれます。ですが同時に、想像以上に“現実的な検討”が必要な選択でもあります。
この記事では、20代後半〜30代前半の既婚者というライフステージを前提に、「犬を飼う前に必ず考えておきたいこと」を丁寧に整理していきます。
1. 「かわいい」だけで飼わない覚悟はありますか?
まず最初に大切なのは、
犬は“癒しグッズ”ではなく“家族”だという認識です。
子犬の時期は特に可愛く、つい感情で決断してしまいがちですが、犬の寿命は10〜15年ほど。その間、毎日の散歩・食事に加えしつけ・定期的な通院が必要になります。
・体調が悪い日も散歩は必要
・旅行や外泊は簡単にできなくなる
・家具や床が傷つく可能性もある
それでも「この子の一生に責任を持てる」と思えるかどうか。
ここを曖昧にしたまま飼うと、後悔やストレスに繋がってしまいます。
2. 夫婦で“同じ温度感”を持てていますか?
既婚の方に特に大切なのが、夫婦間の認識のすり合わせです。
・世話の分担はどうするのか
・散歩や留守番の担当は?
・病気や老後の介護は誰が主に見るのか
「なんとなく私がやる流れになりそう…」
そう感じているなら、一度立ち止まって話し合うことをおすすめします。
犬は家族全員の存在です。
ご夫婦のうち、どちらか一方に負担が偏ると愛情よりも義務感が強くなってしまうことがあります。
3. 今の生活リズムは犬に合っていますか?
共働き家庭が多いこの年代。
留守番時間は必ず現実的に考える必要があります。
・平日の留守番は何時間になる?
・急な残業や出張はある?
・在宅勤務は可能?
犬種によっては長時間の留守番が大きなストレスになることもあります。
「帰ったら構ってあげればいい」ではなく、日中の環境まで含めて考えましょう。
4. 住環境は本当に大丈夫?
意外と見落とされがちなのが住まいの条件です。
・ペット可物件かどうか
・近隣への鳴き声配慮
・滑りやすい床材
・脱走防止の工夫
特にマンション住まいの場合、防音・共用部分のマナーは重要です。
犬にとっても、人にとってもストレスの少ない環境づくりが求められます。
5. お金の話から目を背けていませんか?
現実的な話ですが、犬には継続的な費用がかかります。
・フード代
・トリミング
・ワクチン・予防薬
・急な病気や手術
月々1〜2万円程度は最低ライン。
高齢になるにつれて医療費が増えることも珍しくありません。
「想定外の出費があっても、この子を最優先にできるか」
この問いには、正直に向き合ってください。
6. 犬種選びは“自分の理想”より“生活との相性”
見た目や流行だけで犬種を選ぶのは危険です。
・運動量が多い犬か
・抜け毛や吠え癖は?
・暑さ寒さに弱くないか
「おしゃれ」「小さいから楽そう」という理由だけでは、後々ギャップに苦しむことになります。
あなたの生活に合うかどうかを最優先に考えましょう。
7. 「もしも」の時を想像していますか?
少し重い話ですが、とても大切です。
・自分や配偶者が病気になったら?
・妊娠・出産・転勤があったら?
・最期を看取る覚悟はある?
犬を迎えるということは、人生の変化すべてに一緒に向き合う存在を迎えるということです。
まとめ|それでも飼いたいと思えたなら
ここまで読んで、不安になった方もいるかもしれません。
ですが、それは「向いていない」のではなく、真剣に考えている証拠です。
犬との暮らしは、確かに大変です。
でもそれ以上に、
・何気ない日常が愛おしくなる
・家に帰る理由が増える
・夫婦の会話が増える
そんな変化をもたらしてくれます。
「全部ひっくるめて、それでも一緒に生きたい」
そう思えたなら、あなたはきっと良い飼い主になれます。
焦らなくて大丈夫。
しっかり考えた先に迎えたその出会いは、きっと一生の宝物になります。


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